子どもが僕らを素敵な先生にしてくれる。

子どもが僕らを素敵な先生にしてくれる。

児童養護施設、小学校、教育系大学、教育実習、療育施設などで経験した事柄を連ねる、徒然なるままにが過ぎるブログ

児童養護施設にて、冷たい洗濯物と小さな靴下

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「たくさんよごして、帰っておいで」

冬は家事のハードルが一気に上がりますねぇ。

料理をしようにもキッチンは寒いし、皿洗いも水が冷たい。

草むしりは容赦ない北風に身体の芯まで冷やされて、掃除もままなりません。

かといって、生活を回すためにはやらないわけにはいかない。それが家事。

 

児童養護施設は、幅広い年齢の子どもたちが親元を離れて過ごす場所です。

ぼくのいる児童養護施設では、家事のすべてを職員が行っています。

掃除、洗濯、炊事、買い出し……などなどなど。

 


朝子どもたちを学校へ送り出すと、ぼくらの前には多くの山が立ちはだかっています。

前夜のお風呂ラッシュで仕上がった分の山。

朝パジャマを脱いで出来上がった分の山。

数々のお山がこんにちは。

そう、洗濯物。


毎日もたくさんの洗濯物ができあがり、早朝の職員は溜め息を深く吐きます。

児童養護施設は慢性的にお金がないので、乾燥機を増やすことはできない。(そもそも常用すると電気代がどうとかすら言われちゃうよ!)

ですから、午前中の間フルで洗濯機を回し続け、ピーッとお呼びがかかれば干して、また回して、を繰り返すのですが。

いくつも山になった洗濯物を、ひとつひとつ、シワを伸ばしながら干していくのは本当に重労働です。

 

しかも冬だとなおさら辛い!

寒さに凍えながら、氷のように冷たい洗濯物たちと素手で格闘します。

コラー小学生!服はちゃんと表に直してから洗濯機に入れる!袖が綺麗にならんでしょうが!

おい中学生、ジーパンのポケットにティッシュ入れっぱなしは勘弁してくれよ。

ああもうセーターは別で洗うって言ってあるのに……縮んでもハルくんは知らんぞ……


ぼくら職員は育ち盛りの男子の服を、なんやかんや言いながら干していくわけです。

そう言えば、ぼくも子どもの頃、「靴下伸ばさずに洗濯機入れたらそのまま干すからね!」なんて叱られたっけなぁと、思いを馳せたりね。

 


ここにもあります、くるっと丸まったままの靴下。

小さくて、カラフルな、子どもの靴下。

まだまだ甘えたい年頃の、幼い靴下です。

 

 

ぼくはそのまんまる靴下を、足の形に直しながら思います。

 

まぁいいか、服なんて、汚すものだ。

汚して、汚れて、学べることがある。

汚さないと、学べないことがたくさんあるのだ。

 


小さな靴下をいくつも並べて、色とりどりの足取りを干してみたら、子どもたちの元気な声が聞こえてくるようでした。

穴が開きそうなものもある、きっとたくさん走ってきたんだね。

 

今日は、どこを走ってきたのかな。

明日は、どこに走って行くのかな。

 

帰ってきたら、またハルくんが洗濯するからね。

でもやっぱり靴下は丸まったままにしないで!(笑)