子どもが僕らを素敵な先生にしてくれる。

子どもが僕らを素敵な先生にしてくれる。

児童養護施設、小学校、教育系大学、教育実習、療育施設などで経験した事柄を連ねる、徒然なるままにが過ぎるブログ

子どもの極端な偏食と食べ物の好き嫌いを改善する方法を考える

f:id:harusensei:20180312144841j:plain

「その子が生きにくくなければ、食べられなくてもよいのだと思うのです」

誰にでも苦手な食べ物ってありますよね。

食べられないわけではなくとも、できれば食べたくない、必要がなければ口にしないという食品がありませんか?

 ぼくは食べられないものこそありませんが、パクチーはできれば食べたくありません。に、匂いが苦手で……。食べられなくはないですが……。

火がきちんと通っていないお肉は楽しめませんし、柑橘系の皮は苦くて美味しくない……。

さらに大人になってから、にんじんって臭いやつとかまずいやつある……!と気がつきました。

 

子どもの好き嫌いは矯正すべきなのか?

子どもの偏食に悩む親御さんも多いですよね。

玉ねぎ食べてくれない!とか、ピーマンどうしても口に入れてくれない!とか。

また、ヨーグルトしか食べない、リンゴしか食べないなど、ひとつの食品しか食べないという子どももいます。

ぼくは、好き嫌いや偏食は無理やり矯正する必要はないと思うのです。

人参嫌いの悩み

ぼくの勤めている児童養護施設に、にんじんが食べられない子がいます。

小学4年生の優(まさる)くんです。

給食のメニューを見て溜め息をつき、晩ごはんのメニューを見て溜め息をつき……。見ているこっちが切なくなってしまう。

 

ぼくが夕食を作るときには、

「ハルくんにんじん小さく切ってくれる?」

と真剣な顔でお願いされる。任せて、ハルくんもにんじん小さくないと食べられない。仲間の握手だ。

 

にんじんはたくさんの料理に使われており、ほぼ回避することができません。

ぼくの苦手なパクチーは、回避が可能な食品です。生肉も、柑橘系の皮も、日常で食卓に出てくることは少ないです。

ですから、給食で困ったことはありません。

 

対して、にんじんは、学校の給食ではほぼ毎日使われます。

彩りもいいですし、栄養も豊富、価格も比較的安価なのでメニューに取り入れやすいのです。優ごめんよ、ハルくん大人になってから気づいたから、給食ではにんじんと闘っていないんだ……。

好き嫌いのある彼へ伝えたこと

ぼくが優にいつも言うのは、決まってこの言葉です。

 

食べられないものを無理に食べて、体調が悪くなったり、悲しい気持ちになったりするのは良いことじゃない。

優がにんじんを食べられることと、優が健康でいられることは実は別のこと。

にんじんのせいでご飯が楽しくなくなっている?にんじんのせいで給食のときに緊張している?それって、健康のためになっているのかなぁ。

優が健康でいられるほうがぼくは嬉しい。

だから、食べられないものは食べなくてもいい。ただ、無駄にしないようにだけ気をつけよう。

給食なら、先ににんじんを減らしておく。みんながおかわりで食べてくれるからね。

施設ではハルくんや他の職員に相談して、優のにんじんを小さくする。ハルくんはこういう考えだからにんじん抜いてあげられるけど、食べなよ、って言ってくる大人には工夫をしてもらおう。それは優の健康のために、大人がするべきことだからね。

 

優は学校のにんじんは、「1つだけ食べる」と先生と約束したそうです。

「給食の1番最初にそのにんじん食べちゃえば、あとはうまい!」

とにこにこ。よかったね。相談できて偉かったね。いいぞー優。

食事の楽しみ方は人それぞれ

食が楽しくなければ、嫌いな時間も増やしてしまうことになります。

 

栄養が偏るし……みんなに食べろって言われるし……

栄養は、食べられるもので同じ栄養を摂れば大丈夫。

にんじん食べられないなら、にんじんの栄養が入っている他の食品を食べればよいだけです。

世の中には様々な食品が溢れています。

調理の仕方もたくさんある。調味料もたくさんある。

大人は工夫ができるのです。

子どもの楽しい食事のため、好き嫌いを受け入れる提案もひとつ、ここでしておきたいです。

余談。アレルギーのお話もまた今度しましょう。