子どもが僕らを素敵な先生にしてくれる。

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児童養護施設、小学校、教育系大学、教育実習、療育施設などで経験した事柄を連ねる、徒然なるままにが過ぎるブログ

ぼくらのたからばこやさん

児童養護施設の入所理由とその割合

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「天涯孤独の少年少女、ぼくの施設での比率は圧倒的に少ないんだ」

 現役児童養護施設職員から見た子どもの過去と入所理由

 児童養護施設には、様々な理由で家庭にいられない子どもたちが一緒に暮らしています。


しかし、全員が全員「親がいない環境」にあるわけではありません。


 
「じゃあ、どんな理由で施設に入所するの?」

 

今日は、現場のリアル一例をざっくり紹介したいと思います。


あくまでもハルせんせーの勤めている施設の傾向ですので、児童養護施設、児童養護施設に暮らす子どもたちの背景全てがこれに当てはまるわけではないということをご了承くださいませ~。

 

機能不全家族、親子関係の悪化による虐待防止

親子の関係性が悪くなり、

保護者から「育てられない」「育て方がわからない」「育てたくない」と申し出があった場合。


もしくは、家庭での居場所がなく、

子どもから「帰れない」「帰りたくない」「助けてくれ」「ここから出してくれ」と申し出があった場合。


児童相談所とよく話し合って、入所することになる場合があります。


長期的な入所の場合もあれば、一時保護や短期的な入所の場合もあります。


児童養護施設ではなく、児童相談所内で保護される可能性もあります。

 

離婚や未婚片親での経済困難・養育困難

お金がなくて、自分の生活はおろか子どもに十分な養育をしてあげられないと嘆く親御さんからSOSがある場合。


離婚して子育ての人手が足りず、仕事をしながら子育てをする余裕がない。

親戚や友人など頼る人もいないという親御さんからのSOSを聞くこともあります。


親御さんが夜に働いていらっしゃる場合は、子どもが家にいる時間に家をあけることになってしまいがち。

安全を守るためにも、誰か大人の目と手が必要。
 
児童養護、福祉に関する機関は、そういうとき、頼っていただける機関でもあります。

 

 


平日は児童養護施設から学校に通い、金曜日よ夜と土曜日は家庭にお泊まり。

日曜日の昼頃施設に預けられる、を繰り返す入所の仕方もあります。


お仕事がお休みの日は子どもと過ごしたいと願われる親御さんもいらっしゃって、土日のみ家庭に戻る形の入所が多い印象です。

 

発達障害や精神疾患による育児放棄・養育困難

保護者である大人の発達障害や精神疾患、身体障害、持病の悪化などが原因で、

「育てられない」と言われ施設に預けられる子もいます。

 

 

また、子どもに発達障害や精神疾患があり、それを理由に

「育てにくい」「育てたくない」と育児を放棄する親御さんもいます。

 


ぼくの勤めている施設に、発達障害や精神疾患の子が多いのはこのためです。

一因でもある、と表現するのが適切かもしれません。

 


児童養護施設によって特色は様々ですが、ぼくの勤めている施設では、発達障害や精神疾患の勉強を専門的にしている職員はごくわずか。

(心理士さんやカウンセラーさんはいますが、現場職員とは別の扱いなのです)

 

みんな独学で学び、子どもを見守り照らし合わせ、お互いに教えあって理解を深めています。

残念ながら学習意欲や理解のない職員がいるのも、悲しく、不甲斐ない現状です。

 

 

子どもや大人、またその両方に生きづらさと育て(ち)にくさがある場合、家庭のみの養育は極めて困難であり、施設の手や目を借りることは権利でもあります。


苦しみと悩みを抱えて、このままでは虐待になってしまうのではないかと不安になっているパパ、ママ。

お近くの児童相談所へ相談してみてください。

 

家庭内暴力、暴言、性的虐待、精神的虐待からの入所措置

世間でよくイメージされる児童養護施設入所の理由として、被虐児の保護が挙げられると思います。


実際、とても多い。


家庭外部からの通報により家庭内で虐待が明らかになり、心身の安全を確保するため強制的に入所する場合もあります。

 

 

 

このとき、児童相談所が心身の安全を確保したいのは、親子双方です。


お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、子ども、その兄弟姉妹……


被虐児の安全の権利を守るだけでなく、家庭・親子の良好な関係性を持続させるためにも強行手段に出ることがあります。


適切な距離感の取り方を学ぶ時間や、子どもから離れ自分を思い出す時間は、保護者に必要な時間でもあると考えています。

 

犯罪など非行での入所は、世間のイメージよりも少ない

 ぼくの勤めている施設には、ドラマで取り上げられるような完全に身寄りのない天涯孤独の棄児や、犯罪や非行に走ってしまった子どもは限りなく少ないです。


児童養護施設に対する世間のイメージは、これが強いのだろうけど……


少ないです。

もちろん、ゼロではないです。

でも、とても少ないです。

 

 

これがぼくにおける現場のリアルです。

あくまでも!

ぼくの施設での話ですのであしからず、あしからず。