実習での自己紹介と距離感のつかみ方
お待たせいたしました。
次回につづく!と言いながら書くのが遅れてしまって申し訳ありません。実はもう書いた気になっていた。アホだ(笑)そんな前回はこちらからどうぞ。
さてさて、実習生の不安や心配をできるだけ取り除き、心の準備の参考になればよいと始めたこのコーナー?も3回目です。
児童養護施設という場所は、普段では情報が手に入りづらいです。
未知の場所で、不安や差別が生まれるのは自然の摂理。ならば、知ればよいのです。知識を詰めて、体験に臨んで悪いことはありません。この記事を未知への架け橋に、ぜひ。しかし、すべてぼくの主観ですので、そこは悪しからず……。
心得⑤自己紹介と簡単な会話で距離感を掴もう
初めて会う人が、突然先生面して接してきたら子どもは不信感を抱きます。自分もそうではないでしょうか。知らない人の不遜な態度は、反感に繋がりやすいですよねぇ。
特に中学生より歳上の子どもたちは関わる時間も少なく、それに伴い会話のきっかけも少なくなります。ちょっとした時間に話せる機会があっても、お互い無言のまま時が過ぎることにじわじわ消耗する実習生さんが多い。
それなら、自分から話をしにいこう!
これを知っていてほしい。
実は、子どもたちは必ず「実習生と話したい」と思っている訳ではありません。日常を侵害されると思い、距離を置きたい子どももいます
もちろん、話したい子もたくさんいますので、その判別をする必要があります。
それを確認するのに最適な行為が、自己紹介です。
一人ずつ自己紹介を
大勢に対しではなく、ひとりひとり、一対一でするのが望ましいです。
まず
「こんにちは!ハルといいます、2週間お世話になります、よろしくお願いします!」
と挨拶。この言葉は敬語がいいな。子どもにお世話になるのはこちらですからね。でも緊張しないで、柔らかい声でにこやかに。
それからもう一言、
「○○くんって呼んでいい?」
「さっき■■してたよね、私も好きなんだ~」
「そのジャージ、もしかして△△部?」
「学校お疲れ様!おなかすいた?」
など、何かしら会話が広がるような言葉を笑顔で付け足しましょう。
適切な距離感を掴む
その話題にのってどんどん話してくる子には、初日からガンガン絡んでいってOK。初対面でも話したい!初対面の人に興味がある!そんな子どもたちには甘えていきましょう。
逆に素っ気ない感じだったのなら、少し距離を置きましょう。会話したくない、または会話が苦手である可能性があります。
でも子どもに「無視されている」と感じさせたり、「あいつ感じ悪い」と思われても悲しいですよね。
そんなときは、ワンストロークで終わるやりとりを、1日1回を目安に毎日続けます。
例えば、
実習生「今日寒いね」
子ども「うん」
実習生「学校お疲れ様ね」
これでOK。これを1日1回を目安に。
無視されていると感じないし、無駄に絡まれているとも感じづらい、そんな距離感を作ります。
ポイントは、子どもは1回返事をすればよくて、こっちの言葉で会話を終わらせること。子どもの言葉にはできるだけ返事をしてほしいです。なので、こちらが会話の最後になるように相槌をうちます。
「毎日宿題あるのー?」
「うん」
「うわー、大変だね、がんばれ」
これで完結する。
「お皿洗いしてきたんだけど、やっぱり人数多いと時間かかるね。皿洗いしたことある?」
「あるよ」
「おぉ、えらい。俺も頑張るわ」
これで完結。
その子によって適切な距離感をつかめるように、試行錯誤して言葉を投げかけるのは大切ですよ~。それでも困ったり、嫌なことを言われたりしたら遠慮せずに職員に相談してくださいね。
全員と仲睦まじくする必要はありません。適切な距離感を、測る実習を心がけてね。
それは子どもの心も、そしてあなたの心も守ることに繋がっています。
~近い未来次回へ続く!続編をお待ちください~